映画｢キャプテン・フィリップス｣｜極限の状況で部下を守り抜くリーダーの姿【無料で見る方法も紹介】

｢キャプテン・フィリップス｣は、2013年に公開されたアメリカのサスペンス映画です。

2009年に発生した｢マークス・アラバマ号乗っ取り事件｣を題材にした実話ベースの作品です。

本作をサラリーマンの目線で見ると、リーダーとチームの理想的な姿が伝わってきます。

この記事では、本作の見どころに加え、無料で見る方法も紹介していきます。

作品情報

予告動画

概要

2009年4月にソマリア沿岸で発生したマークス・アラバマ号乗っ取り事件で、ソマリア海賊の人質になりながらも奇跡的に生還を果たしたリチャード・フィリップス船長。

本作は、フィリップス船長の回顧録｢キャプテンの責務｣を元に、｢ユナイテッド93｣｢グリーン・ゾーン｣などの実録社会派映画の名匠ポール・グリーングラス監督が映画化した作品です。

リアリティを追求するため、セットやCGに頼らず全編の75％を海上に浮かぶ船でのロケにより撮影しており、まるで自分がその場にいるかのような臨場感を味わうことが出来ます。

乗っ取り事件の発生からアメリカ海軍の救出作戦までのノンストップアクションにも迫力があり、最後まで目が離せない展開にも注目です。

スタッフ・キャスト

あらすじ

2009年4月、貨物船マークス・アラバマ号は、援助物資として5,000トン以上の食糧を積み、オマーンからケニアへと向かっていました。

アラバマ号がソマリア海域に達すると、ソマリア海賊の乗ったボートが接近してきます。

アラバマ号のリチャード・フィリップス船長(トム・ハンクス)は海賊の撃退を試みますが、スキを突かれて侵入を許し、瞬く間に船を占拠されてしまいます。

フィリップス船長は、銃を突き付けられながらも海賊と粘り強く交渉し、必死の説得を行っていきます。

交渉の結果、海賊は引き下がるかに見えましたが、フィリップス船長を人質にして連れ去ってしまいます。

見どころ

全てを背負うリーダー

なんといっても、フィリップス船長のリーダーとしての魅力が素晴らしいです。

人の上に立つということは、同時に責任を伴うものです。

フィリップス船長にはアラバマ号と船員を守るという責任があり、そのために最大限の努力を行っているのです。

海賊の船がアラバマ号に近づいてきてもパニックを起こすことなく、｢米軍機が応援に駆け付ける｣という嘘の無線を流したり、非常時のマニュアルを応用して放水を行うなどして、海賊の船を追い払おうとします。

海賊がアラバマ号に乗り込んできても、部下には機関室に隠れるように指示して、自分はブリッジに残り、海賊たちに銃を突き付けられても、根気強く交渉をしていきます。

海賊たちを前に｢自分がアラバマ号の責任者である｣という姿勢を貫き、部下を守るために自らが人質になるのです。

フィリップス船長こそ理想の上司であり、人の上に立つ人間はどうあるべきかを、その姿勢で語りかけているのです。

自主性の高い部下

本作では、フィリップス船長の部下の自主性の高さも見どころの一つです。

海賊の襲撃によりブリッジと機関室に分断され、船長と連絡が取れない状況にも関わらず、部下たちは各自の判断で動いて状況を打開していきます。

アラバマ号のエンジンや照明を突然停止させて海賊たちを混乱させたり、海賊の一人が素足だと見抜くと、割れたガラスを床にばら撒いて、マキビシのように相手の足にダメージを与えています。

さらに、アラバマ号の複雑な構造を生かし、神出鬼没に行動して海賊たちを翻弄し、形成を有利にしようとしていくのです。

このように、フィリップス船長が何も言わなくても部下たちは自主的に動き、望ましい結果へと導こうとします。

このような上司と部下の関係は、チームの理想的な姿と言えますね。

非常時でも自主的に動けるチームは、日常のチームワークもよく機能しています。

リーダーとメンバーが、日頃からどれだけの信頼を積み重ねているか、そのことが分かってきますね。

ソマリア海賊の事情

グリーンダラス監督の作品はメッセージ性が高く、相手側の事情も描くことが多々あります。

本作においても単純な勧善懲悪は避け、ソマリアで海賊が生まれる事情をしっかりと描いています。

元々ソマリアの領海は豊かな猟場でしたが、内戦で無政府状態になったことで領海の管理がなされなくなり、外国の大型船が魚を乱獲するようになりました。

その結果、ソマリアの漁師が生活の糧を無くし、海賊へと身を落としていくのです。

本作に出てくる海賊は皆ガリガリに痩せていて、いかにも困窮している様子が伝わってきます。

登場人物の会話からも、そのことが伝わってきます。

海賊のリーダーのムセに対し、フィリップス船長が「漁師が人を誘拐しなくても他に道はあるだろ？」と聞いたところ、ムセは「アメリカならな」と返しています。

ムセの言うように、ソマリアは若者が希望を持てない国なのです。

ムセが「これが終わったらアメリカに行く。ＮＹに行って車を買う」という夢を語るところが、また切ないですね。

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まとめ

アラバマ号の乗組員と海賊の攻防や、救出部隊の活動はとても見ごたえがあり、純粋なアクションとしても楽しめます。

フィリップス船長と乗組員の息の合ったコンビネーションも素晴らしく、チームの理想像が伝わってきます。

ソマリア海賊の事情も良く描かれており、社会派ドラマとしても興味深い内容となっています。

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